電気料金のしくみと燃料調整費について
2022/05/14【電気料金のしくみ】
電気料金のしくみは4つのパートで構成されます。
① 基本料金
② 電力量料金
③ 燃料調整費
④ 再エネ賦課金
*この仕組みは、中部電力はじめ多くの電力会社が同じ方式で、違いは①基本料金と②電力量料金の単価になります。
最近の電気料金が、急に上がってしまっている主な原因は、③の燃料調整費が大きく変動してしまっていることと電力会社によっては独自燃調というものを取り入れることにより料金の差が出ています。
ある家庭の例を見ながら説明します。
【電気代の計算方法】
(従量電灯プラン)
(例)4人世帯で60A契約、月357kWhで算出
使用期間2022/3/22~2022/4/20
あるお客様のおいでんエネルギー電気料金明細書
①基本料金
契約アンペア数(A)で決まります。
ひと月10Aにつき286円
(例)60A契約の場合
→286円×6で1716円です。
②電力量料金
電力量(kWh)×料金単価(円)で計算します。
電力単価は使用料に応じて3段階に分かれています。
この方式は中部電力をはじめ大手電力会社で採用されており、
おいでんエネルギーでも同じ方式をとらせていただいています。
・最初の120kWhまで料金単価20.85円
120(kWh)×20.85(円)で2502.00円
・120kWhをこえ300kWhまで料金単価24.77円
300kWh - 120kWh = 180kWh
180(kWh)×24.77(円)で4458.60円
・300kWhをこえる料金単価25.92円
357kWh - 300kWh = 57kWh
57(kWh)×25.92(円)で1477.44円
使った電力量(kWh)をもとに計算されます。
電力量は、消費電力(W)×時間(h)で算出します。
(例)消費電力1000W=1kWの家電を3時間使用
→1kW×3h = 3kWh(電力量)
電力量料金は3段階の合計です。
2502.00円+4458.60円+1477.44円で8438.04円です。
使用した電力量の累積で毎月電気代が請求されます。
③燃料調整費
電気をつくるために必要な燃料(原油・LNG(液化天然ガス)・石炭)の価格は、市場や為替などの外部要因によりひと月単位で変動します。
(おいでんエネルギーの燃料調整額は、中部電力と同等になります)
2022年4月の単価は1.17円/kWh
357(kWh)×1.17(円)で417.69円
④再エネ賦課金
再生可能エネルギーで電気を創っている方に、
電気を使うすべての人が支払うお金です。
2021年度の単価は3.36円/kWh
357(kWh)×3.36(円)で1199.52円
【1か月の電気代金】
①基本料金+②電力量料金+③燃料調整費+④再エネ賦課金
→合計で1か月の電気代となります。
(例)4人世帯で50A契約、月400kWhの場合
1716円+8438.04円+417.69円+1199.52円
→11771円
【電気代の推移】
(例)4人世帯で60A契約、月357kWhの場合
先ほど、算出した2022年4月の電気代は11771円でした。
では、その1年前2021年4月で、同条件の場合いくらだったのでしょうか。
① 基本料金は同一で1716円です。
② 電力量料金も同一で、8438.04円です。
③ 燃料調整費は大きく変わります。
2022年3月では、357(kWh)×1.17(円)で417.69円
2021年3月では、357(kWh)×-5.24(円)で-1870.68円
→差額でいうと、2288.37円安かったということです。
④ 再エネ賦課金は、
2021年度の単価は3.36円/kWhで1199 .52円
2020年度の単価は2.98円/kWhで1063.86円
→差額は135.14円です。
1か月の電気代で算出すると同条件で
2022年3月は11771円
2021年3月は9061円
この例では1年間で約30%違いがあります。